2016年4月1日金曜日

受験攻略 九州国際大学付属中


◆概略◆
 ・私立(学校法人九州国際大学)
 ・男女共学
 ・高校進学時に他校への受験が可能


◆人気度◆
 近年、福岡県内で最も受験者数を伸ばした学校の一つ。受験当日は受験者の多さに渋滞が発生するほどであったが、ここ数年ようやく落ち着いてきた。同中学の3年生は、同付属高への進学権利をキープしたまま、小倉高や東筑高などの公立上位校受験が可能なため、精神的に優位な立場で高校入試に臨むことができる。


◆入試情報◆
・国語(100点)算数(100点)社会(50点)理科(50点)英語(20点)合計320点満点の学力テスト
・成績上位者に対する特待制度あり(特奨生)

※2021年度より英語導入決定!

◆攻略ポイント◆
 問題の難易度自体はさほど高くないが、受験生数が多い分1点を争う戦いになる。基本をきっちりと学習していれば成績下位者からも合格できている。反面、ミスが多い受験生は成績中位者でも届かない。最低でも6割程度の得点は確保しておきたい。

【国語】
 私立中堅レベルの学習が必要。過去問学習必須。記述問題ががっつり出るので、西南女学院中など記述が多めの他校の過去問も活用してほしい。国語が苦手な生徒は、新小学問題集中学入試編のステージ1からみっちりやるとよい。新小問が入手できない場合は、四谷大塚の予習シリーズの4~5年生のテキストや演習問題集でも可。極端に国語が苦手な場合は、福島式シリーズや水王舎の「論理エンジン」シリーズで読解力の基本を学んでから、本格的な受験勉強に入ってはどうか。
 大問1、2では読解問題の他に漢字の出題も必ずある。漢字検定などを上手に利用して小学校で習う漢字はまんべんなく学習しておいてほしい。10級から一つ一つクリアして5級くらいまで取得しておけば、同校の漢字は問題なく解けるはずである。同校の国語科教師陣は、漢字検定5級で8割程度の得点ができることを一つの目安としているようである。
 大問3の知識問題では、音読み訓読みの判別が良く出題される。これも低学年の頃から漢字検定に取り組んでおけばさほど難しくないだろう。慣用句や四字熟語も毎年のように出題される。新小学問題集「受験の攻略」の巻末付録によく出題されるものをまとめてあるので、単語カードを使って早めに覚えてしまおう。

【算数】
 私立中堅レベルの学習が必要。過去問学習必須。20年分くらいはやってほしい。福岡教育大附属中や近隣私立中の過去問も合わせて学習すると効果的。
 ここ数年、大問1の割合が大変多い。(2020年度は13問)ここで落としてしまうと合格が一気に遠のく。下剋上算数基礎編を何周もやるなどしてしっかり備えてほしい。計算問題の精度が低い人は、計算完成300日などのドリルに毎日欠かさず取り組むと良いだろう。
 大問2以降は、速さ、図形、規則性の出題が押し寄せてくる。中にはやや難しい問題もあるが、全体で最低でも6割はとれるようにしておかないと苦しくなる。九国プレの問題もあわせてしっかり対策しておくこと。

【英語】
 2021年度(令和3年1月)より英語が必須となった。午前の部最後に英語(リスニングテストと筆記テスト)が実施される。スピーキングテストは行われない。
 試験の内訳はリスニングテスト10分、筆記テスト10分である。難易度としては、小学校の授業に毛が生えた程度のものであり、易しい。英検5級以上の問題は出題されない。ほとんどの受験生が8割以上得点することが予想される。もっとも、英語で失点してしまうと大きな差をつけられてしまうので、注意が必要である。
 0~20の数字、曜日、季節、1月~12月、色、食べ物、生き物、人物、日常生活にかかわる語 を学習しておくこと。⇒詳細

【社会】
 満点狙いで行くべし。地理や時事問題の過去問は参考程度にとどめること(社会科データは毎年変化するため)。正答率の低い単元はメモリーチェックなどでしっかり補っておきたい。地名や歴史上の出来事、人物名など漢字で正確に書けるようにしておくこと。国会の仕組みなど公民問題も出題されるので、小学校で習う前に夏休みなどを利用して学習しておく必要がある。
 入試本番では、昼食後に社会が行われるので、昼休み中に最終チェックができるように各自「虎の巻」を用意しておくべし。

【理科】
 過去問学習必須。地学、生物学、化学、物理学からまんべんなく出題される。過去問20年分くらいを分野別に分類して対策するのも効果的。いずれにせよ苦手分野をつくらないようにしたい。
 少しでも学習の負担を減らすには、入試説明会に必ず参加して、出題のヒントをメモしておくこと。

4教科共通の推薦テキスト】⇒テキスト特別キャンペーン中!

・中学入試編 新小学問題集(塾専用教材)
上位合格を目指す受験生に最適。各教科ステージ1~ステージ3までの3冊ある。ステージ1は4年生ぐらいから使用可能なので、早めにスタートして他の受験生に差をつけて欲しい。残念ながら一般の書店では入手できない。
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・新小学問題集「受験の攻略」(塾専用教材)
最小限の労力で合格を勝ち取るならばコレ。各教科1冊にまとめられているので、残り数か月からの逆転も不可能ではない。あきらめるのはまだ早い。1位だろうとギリギリだろうと、合格は合格である。あとは入学してからいくらでも巻き返せばよい。
⇒KKC受講生、WEB会員の方はこちらから購入できます。 

・四科のまとめ(四谷大塚)
中学受験のバイブル的教材。基本が非常にバランスよくまとめられている。夏ごろまでをめどに一通り身につけておくのが理想。
 なお、四谷大塚には「予習シリーズ」という超有名テキストがある。久留米附設などの難関校を目指すのであれば、四谷大塚の予習シリーズはすらすらとけるようでなければならない。一方、北九州地区の中学校程度であれば予習シリーズはオーバーワーク。
⇒四谷大塚の教材販売サイト
※購入には会員登録が必要なようです。また、在庫がなくなった時点でその商品は発売停止になり、翌年度分が発売されるまで待たないといけなくなります。人気教材は早めに購入しておくことをお勧めします。

・メモリーチェック・ベストチェックシリーズ(日能研)
基本レベルのまとめに最適。四科のまとめと並んで、非常に人気が高い。特に社会は秀逸。
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◆模擬試験◆
 九州国際大学付属中では、九国プレテストと称する模擬試験が無料で行われており、同校を目指す生徒は必ず受験するべきである。ただし、同テストは年1回のみなので、通常は進学塾主催の公開テストで学習の進捗度をはかるしかない。(北九州地区では、首都圏で行われるようないわゆる「三大模試」に当たるものが存在しない。したがって、地元大手進学塾や家庭教師センターの模試を外部受験するのが最も手っ取り早い。)他の私立中主催の模試も有用。

敬愛模試
毎年10月頃に実施される敬愛中学主催の模試(国算2教科)。無料で参加できる。易しめであり、この模試での出来が芳しくないようだと、九国付中の合格は黄色信号。

小倉日新館中学招待模試
毎年10月頃に実施される小倉日新館中主催の模試。無料で参加できる(成績表の郵送を希望する場合は切手代実費)。九国プレテストと日程が重なり、参加できない場合もある。

国・私立中学入試模擬試験
中規模の全国模試だが、ほどほどの難易度のため北九州地区の合否判定にちょうど良い。第4志望まで判定できる。(4~7月は成績票に合否判定が付かないが、8月以降の成績票で累積判定として反映されるのでなるべく年間を通して受験したほうがよい。)成績票のコメントがやや辛口だが、成績が上昇すると気持ちがいいほど褒めてくれる。


◆入試当日の保護者の流れ◆
 
 同校は受験者数が多いので、自家用車での送迎はお勧めしない。JR枝光駅からスタッフの誘導に従うのが最もスムーズ。どうしても送迎をする場合は、渋滞を考慮して早めに行動すること。集合時間に間に合わなったらシャレにならない。試験は昼食・休憩をはさんで14時半頃までかかるので、近隣のショッピングモールで買い物する保護者もちらほら。



◆入学後の様子◆
 

  • 中高併設校ではあるが、先取り教育は行わない。したがって、公立高など他校への受験がしやすい。学校側もそれを是としている。
  • 高校進学時に成績別にクラス分けされる。同高校は一学年に13~15クラスあり、上位クラスと下位クラスで卒業後の進路も大きく異なるため、合格後もしっかり勉強に励んだ方が良い。ちなみに高校でのコースは、難関、S特進、特進、進学、アスリートの5コースある。難関クラスやS特進クラスの生徒に対する学習サポートはかなり手厚いが、部活動はほぼ無理。特進以下のクラスの学習サポートに関してはノーコメント。
  • 小倉、東筑などの県立トップ校や付属高の難関、S特進コースへ合格できるのは付属中上位30名程度が目安となる。同中学入学後は、学年順位30位以内を一つの目安として学習に励んでほしい。
  • 難関大学の指定校推薦枠はほとんど期待できないレベル。

 







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